ユタ州に住んでみた

50代からのアメリカ移住。ユタ州の実態を発信中。


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育てにくい子~偏食問題〜

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モンちゃんはとても育てにくい子だった。

(あ、今もね。INGで。)

 

アメリカのユタ州で生活していた頃

2歳前のモンちゃんが

突然マカロニチーズしか食べなくなった。

 

他の食べ物は一切拒否して

とにかくマカロニチーズしか食べない。

 

朝目覚めた瞬間から

『今日はモンちゃんに

何を食べさせたら良いのだろう?』

とブルーな気分になった。

 

悩んでも悩んでも

あの手この手を試しても

マカロニチーズしか食べないモンちゃん。

 

ポケオと一緒に考えた末に

『チャカラマ』と言うめっちゃ安い

ブュッフェレストランへ連れて行き

ありとあらゆる食べ物を

少しずつモンちゃんの周りに置いて

何なら食べるのか実験してみた。

 

モンちゃんは頑なに何も食べず

こちらが根負けして

最後にマカロニチーズを食べさせた。

 

まるで出口の見えない

真っ暗なトンネルの中にいる様だった。

 

当時私はパートタイムの仕事をしていたので

その間日本人の友達に

ベビーシッターをしてもらっていた。

 

モンちゃんのお弁当を預けるのだが

中身はもちろん

マカロニチーズオンリー。

 

どうせ食べないのに

下手な物を入れて

友達の手をわずらわしては申し訳ないと言う

私の気使いでもあった。

 

マカロニチーズオンリーの

お弁当を毎度毎度持たせるババヨさん。

 

ママ友の集まりにも

毎回毎回マカロニチーズを

持参するババヨさん。

 

アメリカのド田舎町の狭い

日本人コミュニティの中で

私はいつの間にか

“手抜きして

子どもにマカロニチーズしか

食べさせない母親”

のレッテルを貼られていた。

 

 

ある日、先輩ママさんから

『マカロニチーズ以外の物を

食べさせてあげた方がいいんじゃない?』

と言われた。

 

『それがさー、ウチの子

マカロニチーズしか食べないのよ。』

 

『え?そうなの?

でもきっと他の物も食べるはずだよ。』

 

『それが見つかれば良いんだけどね。』

 

私だってジャンクフードの

マカロニチーズばかりを

子どもに食べさせたくはない。

 

私だって頑張ってるのに…

何だか悲しい気持ちになった。

 

ある日、教会のイベントで

日本食パーティーが開かれた。

 

メインの料理が

豚の角煮だったのだが

モンちゃんは

突然別の人格が憑依したかの様に

豚の角煮をパクパク食べ始めた。

 

モンちゃんはなぜか

人が沢山いる場所に行くと

一時的にハイパーになるらしく

普段全く食べない物を食べる習性があった。

 

家でパーティーする時も

人が沢山いると

いつもは興味を示さないお菓子を

バクバク食べる。

そしてお客さんが帰った瞬間から

食べなくなると言う不思議な子なのだ。

 

モンちゃんの気持ちを代弁すると

『なんちゅーか、

ただのノリで食べてしもうたけど

本当はこんなもん好きじゃねーし。』

なのではないかと思われる。

 

豚の角煮をパクパク食べるモンちゃんを見て

先輩ママさんが

 

『ほらっ!

マカロニチーズ以外の物も

ちゃんと食べられるじゃない!

お家でも作ってあげてよ!』

 

そう言って

豚の角煮のレシピを渡してくれた。

 

この日から私のレッテルは

“マカロニチーズ以外の物も

本当は食べられるのに

手抜きしたいから

『うちの子

マカロニチーズしか

食べないのぉ。』と言って

子どもにマカロニチーズしか

食べさせない母親”

に貼り替えられた。

 

違うのに。違うのに。違うのに。

。゚(゚´Д`゚)゚。

 

豚の角煮のレシピを見て

涙がこぼれそうになった。

 

でももしかしたら

本当に食べるかも知れない…

そんな希望半分悔しさ半分の気持ちで

数日後、豚の角煮を作った。

 

モンちゃんに食べさせようとしたけど

一口も食べてはくれなかった。

 

オメェは一体

どーゆーシステムなんだよぉぉおおお!!

。゚(゚´Д`゚)゚。。゚(゚´Д`゚)゚。。゚(゚´Д`゚)゚。

 

もしかしてこの子は

私の母親としての評判を地に落とし

破滅させる為に

タイガーマスクの虎の穴から送られて来た

刺客なのかも知れない…。🐯

 

そんな頃、

モンちゃんと同じ歳の娘ちゃんを持つ

Sちゃんと言う子が

我が家によく遊びに来てくれていた。

 

Sちゃんは私よりずっと若い

20代前半のママさんだったが

天然炸裂の面白い子で

とても気が合って毎週一緒に遊んでいた。

 

ある日Sちゃんの娘ちゃんが

バナナの形をしたクッキーを食べていた。

 

娘ちゃんがモンちゃんに

バナナクッキーを手渡すと

モンちゃんがパクッと食べた。

 

『モンちゃんが

マカロニチーズ以外の物を食べてる‼️』

 

食べ終わると

モンちゃんは自ら手を出し

バナナクッキーを催促した。

 

『モンちゃんが自分から

マカロニチーズ以外の物を欲しがってる‼️』

 

モンちゃんは美味しそうに

パクパク食べてほとんどの

バナナクッキーを食べてしまった。

 

『このクッキー、どこで買った?』

 

『ウォルマートに売ってるよ!』

 

その日の夜、

仕事から帰って来たポケオに

今日起きたミラクルを説明し

売り切れてはいけないからと

すぐに車を飛ばして

ウォルマートへ行き

売り場にあったバナナクッキーを

全部買い占めて帰宅した。

 

何だか小さな一歩を

やっと進めたみたいですごく嬉しかった。

 

翌日、ポケオにモンちゃんを預け

『今日はおやつに

バナナクッキーを食べさせてね!』

そう言って仕事へ行った。

 

何だか晴れやかな気分だった。☀️

 

帰宅すると

リビングの床に

一つだけバナナクッキーが落ちていた。

 

バナナクッキーは

モンちゃんに足で踏まれたらしく

真っ二つに割れていた。

 

バナナクッキーの箱を見たら

全く減っていなかった。

 

食ってねぇじゃねーかっ!!

 

私はリビングの床に放置された

無残なバナナクッキーを見ながらうなだれた。

 

昨日は何となく

流れで食べただけやん?

本当はこんなもん

いらねーし。

 

刺客の声が聞こえた気がした。

 

 

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        オッス!おら刺客。

 

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散々悩んだモンちゃんの偏食問題ですが

マカロニチーズブームはすぐに去り

小学生になったら

ほとんど好き嫌いのない

何でも食べる子になりました。

 

子どもの偏食に悩んでるお母さんと

悩んでいたあの頃の自分に贈りたい…

 

『とりあえず

生かしておけば大丈夫』

 

ババ蔵、心の俳句。🖊

 

 

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