ユタ州に住んでみた

50代からのアメリカ移住。ユタ州の実態を発信中。


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極貧ハワイ生活〜ハワイで不妊治療⑦〜

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⑥からの続きだよ☝️

 

遂に受精卵を子宮へ戻す日がやって来た。

 

受精卵が子宮に着床すれば妊娠となるが

この着床がとても難しく

私たち夫婦も着床する確率は

30%以下だと言われていた。

 

治療を始める前に

ドクターからこう言われた。

 

『顕微授精は三回やって

やっと一度チャレンジした事になると思っておいてね。』

 

一度のチャレンジは

チャレンジした事にさえ

カウントされない……

 

私たちには一度しかチャンスがない。

ドクターの言う通り

この挑戦は意味が無いのかも知れない。

 

でも自分たちは出来る限り頑張ったと思える事、

後で後悔しない事が大切と思った。

 

12個の受精卵は徐々に減り

移植する日には7個になっていた。

 

診察台に横たわると

受精卵が入ったシャーレを手に

ドクターが現れた。

 

その日の担当は

卵子を採取してくれた

あの凄腕ドクターだった。

✨\(^o^)/✨

 

あのシャーレの中に

赤ちゃん(の素)がいるんだと思ったら

愛おしくて涙が溢れそうになった。

 

ドクターはこう言った。

『7個の受精卵のうち

3個は元気で4個はあまり元気じゃない。

どんな組み合わせで何個移植しますか?』

 

下半身裸で

診察台の上で足を広げたままの体制で

そんな大事な事を聞く?今?

 

頭をフル回転させ考えようとしたが

この選択が赤ちゃんの運命を決めると思ったら

頭が真っ白になって

何を言ったら良いのか

わからなくなってしまった。

 

『先生が私ならどうしますか?』

 

ここは百戦錬磨のドクターの

アドバイスに従うのが一番だ。

 

『私だったら

今あまり元気ではない方の受精卵を

4個移植して

残りの3個は冷凍保存するよ。

そうすればまたチャレンジ出来るからね。』

 

ドクターの勧めは

医学的見地からベストの選択だったと思う。

 

私はドクターのアドバイスに従うつもりだった。

 

会話の流れ的にも

『じゃあ、それでお願いします。』

と言うはずだった。

 

私がそう答えようとした瞬間

どこからともなく声が聞こえた。

 

『逆です。その逆を言いなさい。』

 

え?逆なの?

 

私は戸惑いながら

『元気な受精卵3個を移植して

残りの4個を冷凍して下さい。』と言った。

 

ドクターは自分のアドバイスとは

真逆の事を言う私に

微妙な表情を浮かべながら

『オッケー。』と言った。

 

ドクターは間違いなく

じゃあ聞くなやっ!

と思ったであろう。

 

そしてシャーレの中の

元気な受精卵3個が移植された。

 

家に帰って

その夕方に病院から電話があった。

 

“残った受精卵4個を

冷凍保存しようとしたら

全部死んでしまっていた。”

 

との事だった。

 

もしあの時

4個の方を移植していたら

妊娠する可能性はなかった。

 

『逆です。逆を言いなさい。』

 

天使の声が私たちを導いてくれている……

そう確信した。

 

それから数週間後に

妊娠しているかどうか調べる為に血液を採取した。

 

私は落ち着かず

とにかく早く知りたくて

結果が出る前に

薬局で妊娠検査薬を買って来た。

 

トイレに入って調べたら

結果は残念ながらネガティブだった。

 

私は泣きながら

『ダメだった……。』とポケオに報告した。

 

ポケオはニコニコしながら

『大丈夫だよ。

ババヨちゃんは妊娠してるよ。』と言った。

 

『え?何でわかるの?』

 

『ババヨちゃんの周りに

キラキラした光が見えるんだ。

これはきっと妊娠してるサインだよ。』

 

私は急いでトイレの鏡で自分を見た。

ポケオの言うキラキラした光など見えなかった。

 

『えー、何も見えないよ!』

 

ポケオの言葉を全く信じない私に

ポケオは何度も

『大丈夫。』と繰り返し言った。

 

その日のお昼に

病院から電話があった。

 

『妊娠していますよ。』

 

✨\(^o^)/\(^o^)/✨

私たちは手を取り合って喜んだ。

 

ポケオって

何だかよくわからないけど

もしかして凄い人?

 

数日後に

何個の受精卵が着床したのか

調べる必要があるので

病院へ来るように言われた。

 

一人?👶二人?👶👶

もしかして三人?👶👶👶

 

その日までワクワクしながら過ごした。

 

私はこの超音波検査の日の事を

今も忘れられない。

 

モニター画面を見ると

チカチカ動く何かが一つだけ見えた。

 

ドクターが

『一人ですね。』と言った。

 

ポケオと私は

一つの点がチカチカ動くのを

愛おしく見つめていた。

 

ポケオが突然

『あ、女の子だ!』と言った。

 

その瞬間

診察室にいたドクターも看護士さんも

もちろん私も爆笑した。

 

オメェ、

何言ってんだぁ?🤣

 

その場にいた全員がそう思った。(はず)

 

帰り道、私は鼻で笑いながら

『何であんな事言ったの?』と聞いた。

 

ポケオは

わからないけど

あの時女の子だ!って感じたんだ。と言った。

 

ふ~~~~~ん。あっそ。(鼻ほじほじ。)

くらいにしか思っていなかったが

二度目の超音波検診で

お腹の赤ちゃんは女の子だと判明した。

ポケオ、Σ(゚Д゚)スゲェ!!

 

ドクターから

『妊娠がわかっても顕微授精の場合、

50%の確率で流産します。

だから私たちは安定期に入るまで

おめでとうと言いません。

安定期に入るまでは

トイレと食事以外は

出来るだけベッドに寝て安静に過ごして下さい。』

と言われた。

 

50%……

何てシビアな数字だろう。

 

妊娠の喜びも束の間、

次は無事に出産すると言う目標に向かって

新たなチャレンジが始まった。🚢

 

エンジェルモンちゃんが

空から私たちを応援してくれていたのかな?👼🏻

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