友人C君のせいじゃないけどアイダホ州で死にかけた話し(二度目)
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C君のパパンは小学校の校長先生で
C君ママンは小学校教師。
それはそれはラブラブで素敵な夫婦。
二人は私の目の前でダンスを踊りながら
パパンがママンに愛の歌を捧げた。
『アンチェインド・メロディ』、
この歌はパパンにとって思い出の曲。
二人は若い頃に教会の宣教師として
パパンはオーストラリア、
ママンはフランスでボランティア活動をしていた。
この海はママンのいるフランスの海に繋がっている……
パパンはオーストラリアの海に向かって
この歌を口ずさんでいたそうだ。
可愛い夫婦だなぁ〜と微笑ましく眺めていた。
C君ママンは5人の子供を育て
子供たちが大人になってから
大学へ通い教師の資格を取り
パパンが校長を務める小学校で働き始めたそうだ。
50歳過ぎてから大学へ通うなんて
心から尊敬する。👏✨
夫婦で同じ学校で働くなんて
本当に仲良しなんだな〜( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)❤
そんな理想的なC君の両親から
一緒にスノーモービルをやろうと誘われた。
だーかーらー
私しゃアウトドアが大っ嫌いなんだよっ!!
スノーモービルなんて
1mmも興味ねーんだよっ!!!
などと言える訳もなく
『お、オッケー。』
と力無く答えるババヨだった。
ドナドナ ド~ナ~ドナ~🐂
C君の両親、C君と私の4人が
それぞれ一台ずつスノーモービルに股がる。
C君の両親は猛スピードで
グングン雪山を進んで行った。
私はみんなに着いて行くだけで必死。
スピードを出す勇気もなければ
景色を楽しむ余裕も全くない。
黙々と進むだけ。
なんだこれ? 楽しい要素どこ?
全身全霊でつまらない。
もはや苦痛。
冬の山道は真っ白だ。☃︎
真っ白過ぎて
どこまでが道でどこからが道じゃないのか
初心者の私には全くわからない。
何度も道じゃない場所に突っ込んでは
C君に助けてもらっていたが
遂に柔らかい雪にガッツリ埋まってしまった。
C君はすぐに気付いて助けに来てくれたが
二人で力を合わせて引っ張っても
スノーモービルはウンともスンとも動かない。
C君の両親は私たちに気付かずに
山を下りてしまっていた。
さて、どうするべ?
『両親が僕たちを助けに来てくれるまで
待つしかないね。』
救助を待つの一択也。😑
もし両親が助けに来てくれなかったら?
もし両親もどこかで遭難してしまったら?
私の頭の中は最悪のシナリオの
妄想シュミレーションが繰り広げられていた。
この辺りは春になって雪が溶けると
色んな場所から凍死体が出て来ると言う
恐ろしい噂を聞いたばかりだった。
もしかして
私も春になるまで見つからないかも?😭ェーン
食料はポケットの中にある
スニッカーズ1つだけだ。
このスニッカーズを巡って
C君と血で血を洗う争いをするのだろうか?😭😭ェーン
どちらかが先に死んだら
生き残った方が人肉デビュー?😭😭😭ェーン
最初は元気だった私もC君も
徐々に無口になった。
真っ白な世界に座り
じっと助けが来るのを待つ。
何もする事ないし
寒いし 寒いし 寒いし
やっぱスノーモービルなんかするんじゃなかったと
我が人生の後悔ベスト3に入るくらい後悔した。
気が付くと雪が降り始めていた。
あまりにも静かで
雪が地上に舞い降りる時に聞こえる
シンシンと言う音だけが耳に届いた。
雪が積もる時は
本当にシンシン音がするんだなぁ〜
とぼんやり考えていた。
どれくらい待っただろうか……
遠くにC君の両親が戻って来る姿が見えた。
助かったー😭😭😭😭😭
スノーモービルなんてもう二度とやらねぇ!
そう心に誓いながら下山した。
出発前に浮かれてる風を装うNOと言えない日本人。👇🏻
そして私はまた
日本からノコノコやってきて
山で遭難した女と言う
レジェンドを作ってしまったのだった。☆。.:*・゜
#・゜・(ノД`)・゜・