ユタ州に住んでみた

50代からのアメリカ移住。ユタ州の実態を発信中。


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アメリカ旅行2019冬⑧おばあちゃんの遺産

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1カ月前にポケオのおばあちゃんが92歳で亡くなった。

この旅行で大好きなおばあちゃんに会えるのを

楽しみにしていたポケオは残念がっていた。 

 

義実家でお義母様と二人で話していた時に

お悔やみの言葉と

ポケオがおばあちゃんに会いたがっていた事を

彼女に伝えた。

 

お義母様は静かに

母親の思い出話しを語り始めた。

 

母が父をとても愛していた事…

数年前に父を亡くしてから

ずっと寂しい思いをしていた事…

 

お義母様は

母が孤独を感じない様に

毎日電話をかけていたのに

もう母に電話出来ないのが悲しい…と言った。

 

私はポケオと結婚してから

おばあちゃんの家に何度か泊まった事があるが

おじいちゃんとおばあちゃんは

とても仲良しの夫婦だった。

 

 

『母が亡くなって誰もいなくなった家に

遺品整理に行ったら

地下の部屋に古いスーツケースを見付けて

そのスーツケースを開けたら

中から小さな子どもの服とオモチャと

小さなお財布が出て来たのよ。』

 

お義母様には姉がいたが

その姉は白血病で3歳の時に亡くなった。

それは全て姉の持ち物だった。

 

私は姉をよく知らずに育ったけれど

そのスーツケースの中身を見た時に

姉の存在を感じる事が出来て嬉しかった。』

 

何十年もの間大切に取ってあった娘の遺品…

おばあちゃんの気持ちを思うと涙が溢れた。

 

『母は姉の事をほとんど話さなかったけれど

忘れられない一つの話は…

 

姉はね、母の腕の中で亡くなったのよ。

 

高熱を出し苦しむ娘を胸に抱き

母は目を閉じて神様にこう祈ったの。

“天のお父様、

もしこれから娘が回復する事がないならば

これ以上苦しまない様に

どうか娘を 今 天に召して下さい。” と。

 

祈り終わって目をそっと開けると

娘は息を引き取っていた…

 

母がそう話してくれたわ。』

 

3歳の可愛い盛りの娘を胸に

張り裂ける思いで捧げた祈りは

神様に届き神様は母親の祈りを叶えられた。

 

私は涙が止まらなくなった。

お義母様も泣いていた。

 

 

サンクスギビングで親族が集まった夜に

お義母様は娘たち、嫁たちの名前を呼んで

一つの部屋に集めた。

 

そしておばあちゃんの家にあった遺品を並べ

好きな物を持って行くように言った。

 

それは全てイエス・キリストの誕生を祝う

クリスマスの飾りだった。

 

私は一つの壁飾りを手に取った。

 

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これから毎年クリスマスのシーズンに我が家に飾って

モンちゃんがお嫁に行く時には

これを持たせようと思う。

 

信仰深いひいおばあちゃんの思い出話しと共に…。

 

 

 

 

 

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